今年は西日本などで例年よりずっと早い梅雨入りとなっていますね。首都圏はまだ梅雨入りしていないものの実際には曇り・雨の天候が続いていますが、10日ほど前に幸いにも蓼科で天体写真撮影をする機会を持つことができました。梅雨空になる前のほとんど最後のチャンスだったと思います。
前回この撮影地に来たのは秋も深まった昨年11月で周りのカラマツなどもすっかり落葉したころでしたが、今回は芽吹きが始まったタイミングでした。その林の上のうえにある北斗七星です。
Tamron 17-35mm F2.8-4 (21mm), 絞りF3.2, Lee Soft filter #1
Nikon Z6 (無改造)
ISO3200 10秒 x4 コンポジット
固定撮影 (Sequator使用)
普段は天の川ばかり撮影しているのですが、たまにはこういった星座写真も良いですね。諏訪方向の光害は少し低減処理はしていますがある程度残して雰囲気が出るようにしています。ISOは設定し忘れて3200のままでしたが、暗い地上部分など撮影時に黒つぶれしてしまった分はいくらコンポジットしても階調は出てこないので、ノイズが多くなってもISOを上げて撮影すべきでした。ノイズが多い分は後でSequatorでコンポジットすればある程度は救済できるので。ズームレンズで広角端はF2.8ですが少しズームするとF値が下がっていく分も考慮が必要でした。
撮影対象が昇ってくる時間までに準備が終わるように頃合いを見計らって現地には到着したのですが、準備が終わって一息ついたころには東側には林の上に天の川が昇ってきていました。夏の大三角を入れての構図です。
Tamron 17-35mm F2.8-4 (17mm), 絞りF2.8, Lee Soft filter #1
Nikon Z6 (無改造)
ISO3200 10秒 x13 コンポジット
固定撮影 (Sequator使用)
今回は購入したてのマウントアダプタを使ってフィッシュアイレンズでも撮影ができました。フィッシュアイでこういった機材を撮影する場合にはなるべく機材に寄って かつ中央に近いところに置いた方がいい感じになるようです。それでもとても広い範囲が写り込みますから意図しないものが入らないように注意が必要です。
Samyang 12mm F2.8 Fisheye, 絞りF2.8, Lee Soft filter #1
Nikon Z6 (無改造)
ISO3200 15秒 x4 コンポジット
固定撮影 (Sequator使用)
地表は肉眼では真っ暗でほとんど何があるか識別できないぐらいですが、さすがにF2.8、ISO3200で15秒露出だとある程度は写るようになります。その分機材の明かりがずいぶんと目立って写りますね。AP赤道儀のStarbook Oneコントローラが明るいですが、これでも標準の明るさの設定で肉眼では気にならないレベルです。
望遠鏡による直焦点撮影は、今回は小型軽量のAP赤道儀にプロミナーを搭載して行いました。設営などお手軽です。鏡筒の設定をいつもと変えてテスト撮影的な感じでした。この先しばらく星空を見る機会がないかもしれないので撮影した画像はのんびり処理を進めていい感じに仕上がったものがあれば、また紹介したいと思います。
Author:TK_Starlight
綺麗な眺めに魅かれて星空・風景・花などの写真を撮っています。
コメント
最近知り合いがSamyangの同じレンズを入手、コストパフォーマンスが高くすばらしいと言ってましたが実感します。シャープでいいですね。
天気も崩れ気味ですが26日の月食くらいは晴れてほしいと思っております。
2021/05/21 URL 編集
蓼科
最近はSamyangや中国メーカーのレンズもなかなかの性能になってきていると思います。もちろんハイエンドの性能やAFといった機能まで比べると純正とは違うレベルなのでしょうが、純正にはないような仕様のレンズなどなかなか魅力的だったりします。
予報だとこのあと1週間ぐらいは好天の期間になるようですので26日の皆既月食は見ることができるかもしれませんね。
2021/05/21 URL 編集