天体撮影に使っているコーワのプロミナー 500mm F5.6Lは普段はマウントアダプター TX07Tを取り付けて焦点距離350mm F4として使用しています。このレンズはマウントアダプターを交換することで焦点距離を変えることができます。直焦点 500mm F5.6として使う場合にはマウントアダプター TX10に変更します。TX07TとTX10を並べてみました。
TX07Tの方はTマウント用でタカハシのキヤノン用アダプターを併用することでキヤノンマウントにしていますが、TX10はキヤノンマウント専用品です。TX10にもTマウント用がありそちらの方がフィルターの取り付けができるので良いのですが、たまたま入手できたのがキヤノンマウント品のTX10Cでした。
TX07Tはレンズが内蔵されているいわゆるレデューサーなのですが、TX10のほうはレンズなどの光学系を持っていない延長筒相当のものです。
いままでTX10を使用する機会がなかったのですが、先日の蓼科で初めて使いました。プロミナー鏡筒にはしっかりと赤道儀に固定できるようK-ASTECの鏡筒バンドを使用しているために、マウントアダプターを交換するにはプレート類を一度全部取り外す必要があります。
この状態から鏡筒固定用のプレートなどを外したのちに、TX07Tを取り外します。
TX10を取り付けたのち、部品を組み上げます。
このように私の機材構成では気軽にマウントアダプターを交換するというわけにはいかないので、撮影計画に合わせて事前に組んでおくことになります。
焦点距離が350mmから500mmと長くなる分、少し小さめの対象を撮影するのに使用するのですが、私の場合もともとモザイク撮影という手法がメインなので、モザイクの枚数を減らす、たとえば普段は8枚モザイクが多いのですが、それを350mmのままでモザイク枚数を6枚や4枚にするのと、500mmにして8枚モザイクをするのとどちらが良いのかなかなか判断が難しいです。500mmにするとFが5.6と暗くなって露出時間が2倍となるデメリットもあります。
蓼科では500mmの3枚モザイクとしてその分1枚当たりの露出時間、コンポジット枚数を増やして淡い星雲が描写できるようにという意図で撮影したのですがモザイク枚数が減った分、仕上がりサイズでの鑑賞では解像感、星の緻密さといったものが下がってしまうような印象を受けました。まだきちんと画像処理を仕上げてはいないのですが、作戦としてはあまり良くなかったという感じです。この季節だと総露出時間を短めに抑えないといけないのもハンデになりますね。秋・冬だともっと露出をかけることができるので、その頃にまた作戦を練って取り組むのが良いかもしれません。
Author:TK_Starlight
綺麗な眺めに魅かれて星空・風景・花などの写真を撮っています。
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