フィッシュアイで撮る天の川のアーチ

先月の天体撮影にて、蓼科で明け方が近づいたころ南西から北東へつながる天の川をフィッシュアイ12mmで撮影しました。

夏 天の川 アーチ フィッシュアイ Z6 Nikon Samyang 12mm

Samyang 12mm F2.8 Fisheye, 絞りF2.8, Lee Soft filter #1

Nikon Z6 (無改造)

ISO3200 15秒 x12 コンポジット

固定撮影 (Sequator使用)

天の川アーチというと(超広角まではいかない)広角レンズで何枚かに分けて撮影しそれらをつなぎ合わせることで半円状のアーチに見せた画像を見ることがありますが、普段から星空・天の川を見ている身としてはあのような半円状アーチは目で見た感じと違いすぎて個人的にはあまり好きではないです。

対角フィッシュアイレンズで撮影すればこのように1枚でより自然に収めることができます。ただフィッシュアイですから地上が湾曲してしまうので好ききらいはやはりあるでしょうね。


以前はシグマの15mmフィッシュアイレンズを使っていたのですが、そちらと比べても12mmということでかなり広い範囲が写ります。その分撮影する場所をちょっと選びますね。シグマのレンズは設計が古いせいか周辺のコマ収差が絞ってもなかなか改善しないこともあってこちらのSamyangに変えました。Samyangはコマ収差はほとんどないのですが非点収差になるのか四隅の星像が放射状に流れ、そちらも絞っても改善しません。ただこのレンズの無限遠を調整していて気づいたのですが、無限遠が出やすいようにオーバーインフにするとこの流れが大きくなります。ですので収差を少しでも小さくするためにぎりぎりでピントリング突き当りでちょうど無限遠になるようKIPONのマウントアダプタに合わせて調整していました。

それによって星像における放射状の流れはほとんど気にならないぐらいに抑えられていたのですが、今回から使用しているK&F Conceptのマウントアダプタは少し光路長が長いようで、この蓼科での撮影ではピントリングを突き当てても、やや無限遠より手前かな?という感じがあったので撮影後にシムリングを0.05mm厚くしました。四隅の星像がどうなるか、それほど変わらないとは思いますが再度確認する必要があります。


ほぼ同じタイミングで通常の広角17mmで撮影するとこのような感じで写ります。フィッシュアイでの画像に比べると写っている範囲は半分ぐらいでしょうか。

夏 天の川 Z6 Nikon 17mm 蓼科

Tamron 17-35mm F2.8-4 (17mm), 絞りF2.8, Lee Soft filter #1

Nikon Z6 (無改造)

ISO3200 10秒 x12 コンポジット

固定撮影 (Sequator使用)


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コメント

さすがは12mmフィッシュアイ

Kanao
美味しいところが余裕で全部入る感じですね。素敵な絵です。

こうなると、超広角の12mm(フォクトレンダーとかソニーとかになるんでしょうか)でどんな構図になるのか、ちょっと興味あります。フォクトレンダーは二絞り暗いですし、周辺の像はいまいちかとは思いますが。

フィッシュアイ

TK_Starlight
これだけ入れたいところが全部入ってくれると、ある意味気分がいいですね。その分地上の風景に気を使わないといつも同じような画像になってしまいそうですが。12mmでも超広角ならまた違った感じになるのでしょうね。おっしゃる通りフィッシュアイの方がレンズ設計として周辺の収差が出にくいという話を聞いたことがあります。
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