乗鞍岳3,026mは標高2,700mの畳平までバスで入りそこから歩き始めればよいので、最も簡単に登れる3,000m峰と言われることもあるぐらい手軽なハイキングで行くことができます。畳平から頂上の剣が峰までの登りは標準で1時間半のコースタイムです。肩ノ小屋を過ぎてからの50分が本格的な登山道となるのできちんとした装備は必要ですし、雷雨にあわないよう午前中の行動が必要なのは他の場所と同じです。頂上からの眺めはさすが3,000m級で穂高連峰や槍ヶ岳がすぐ近くに見えますし、頂上直下の火口湖である権現池もポイントになります。また畳平周辺は星景写真の撮影スポットとしても人気がありますね。
乗鞍岳はマイカー規制となっているので首都圏からは乗鞍高原観光センターから畳平へのバスに乗ることになります。観光センターのバス停・駐車場の場所はこちらです。中央道松本インターから1時間弱、上高地方面に向かい途中で奈川渡ダムの上を過ぎた後、左折して上高地とは別の道になります。
乗鞍高原から約1時間のバス終点となる畳平から歩き始めるのが普通で、肩ノ小屋までは車も通行できるような道が緩やかに登っていてウォーミングアップもかねて良いアプローチなのですが、この時は一つ手前のバス停、肩ノ小屋口で下りてそこから登り始めました。バス停の辺りから、これから目指す剣が峰3,026mを見上げます。三つ並んでいるなかで一番左が乗鞍岳最高峰となる剣が峰、そこへ登るにはまず真ん中の蚕玉(こだま)岳を目指します。
この時点ですでに標高2,600mを越えていますから、空も一段と青く見える気がします。ここから肩ノ小屋まで登山道は、夏でもスキーができる大雪渓の脇を通っていくこともあり高山植物が多い中を登ります。このときは時期が9月になっていたのであまり花はありませんでしたが、それでもところどころにはまだ咲いていました。大雪渓はさすがに随分と小さくなっています。
チングルマもすっかり穂となっています。登山道のすぐ脇にあるので撮りやすいです。
途中で休み休みしながらのんびり登り、肩ノ小屋やコロナ観測所の方を見下ろします。
蚕玉岳まで来れば剣が峰まではもうすぐです。頂上にある乗鞍神社も見えています。
右手には権現池が見えています。権現池を取り囲むようにある剣が峰をはじめとするいくつかのピークを見ると火口ということを感じますね。
剣が峰からはお隣の御嶽山を望むことができます。
また反対側には穂高連峰の特徴的な姿とその左側には槍ヶ岳のピークが見えます。
位ヶ原から麓の乗鞍高原方向
すぐ手前の蚕玉岳を見下ろして
3,000mからの眺めを楽しんだ後は畳平へ下山します。帰りは畳平に下った方が売店などもあってバスの始発になるので良いかと思います。コロナ観測所への分岐のあたりから先ほどまでいた剣が峰が綺麗に見えています。左下には出発点の肩ノ小屋口のバス停も見えます。
不消ヶ池もいい感じです。9月なのでそろそろ草紅葉が始まっています。畳平へは緩やかな道なのでのんびり写真を撮りながら歩けるのは良いですね。
乗鞍高原からのバスは、私の知る範囲では並んでいる人が全員乗車できるようにバスの台数を調整してくれます。夏の時期にはさらに時間の早いご来光バスもあるので登山・ハイキング用交通機関としては利用しやすいように配慮されていて助かります。
乗鞍高原から乗鞍岳の一帯は風景写真の季節折々の良い(有名な)撮影スポットがたくさんありますし、空が暗いので天体観測にもとてもいい場所です。温泉も楽しむことができます。乗鞍岳 剣が峰へのハイキングはそのようなアクティビティと合わせるのにぴったりだと思います。
Author:TK_Starlight
綺麗な眺めに魅かれて星空・風景・花などの写真を撮っています。
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