ハイキングコース紹介 - 乗鞍 位ヶ原の紅葉

北アルプスなど森林限界あたりの山岳地帯では例年9月末から10月初め頃にナナカマドの紅、ダケカンバの黄色と見事な紅葉を楽しむことができます。そのような山岳紅葉の名所はいくつもありますが、乗鞍岳はバスでアプローチ可能であること、歩きやすい車道沿いにスポットが多いことから、お手軽に山岳紅葉を見ることのできる場所です。紅葉時期が近づいてくると位ヶ原山荘などが詳細な紅葉情報を発信してくれるのも良いところです。


スタートは位ヶ原山荘

紅葉を見ることができるのは当然ながら森林限界より下ですので、乗鞍岳剣ヶ峰へのベースとなる畳平周辺ではなく位ヶ原と呼ばれる一帯になります。乗鞍高原の観光センター前からバスに乗り、終点の畳平までは行かずに、途中の位ヶ原山荘前で下車するのがお薦めコースとなります。


始発のバスで行くのが一番ですが、10月に入ると始発のバスが1時間遅くなるので注意が必要です。複数人いるのであれば観光センターの駐車場に待機しているタクシーに声をかけるのがよいかもしれません。タクシーであればエコーライン途中の三本滝駐車場のゲートまで上がったところで時間待ちをして朝のゲートオープンと同時にそこから進んでくれるのでバスよりかなり時間短縮ができます。

位ヶ原山荘のところでバスを降りるとこの景色が目に飛び込んできます。

位ヶ原山荘 黄葉 紅葉


ダケカンバの黄色をベースに紅、緑が斜面の彩りとなり、その向こうに剣ヶ峰のピークが見えています。右手上方には終点畳平近くのエコーラインも見えており、このあとそのあたりまで登っていくことになります。

位ヶ原山荘バス停で降りる人はそれほど多くありませんが、その人たちはたいてい車道右手に入り口がある登山道へ進んでいくと思います。しかし写真目的ならそのまま車道を進みましょう。ゆっくりと高度を上げ、見えていた斜面がたんだんと同じ高度になってきます。富士見岳のピークもよく見えるようになってきます。

位ヶ原山荘 富士見岳


車道沿いの紅葉スポット

ヘアピンカーブをいくつか超えると剣ヶ峰や左手の方向の視界が開けます。ここからが車道沿いの紅葉スポットが続くエリアとなります。 乗鞍岳 剣ヶ峰 紅葉


一番のお気に入りのスポット、ナナカマドの木がこちらです。背景の剣ヶ峰と周辺の色づいている木々とバランスを見て構図を決めます。すぐ左にはカーブミラーがあるので構図は制限されます。この木はこのエリアでは紅葉するのが比較的遅めだと思いますが、たいてい位ヶ原山荘の紅葉情報に写真が載るので進み具合を確認しましょう。

乗鞍岳 剣ヶ峰 ナナカマド 紅葉


紅葉スポットが続きます。

乗鞍岳 剣ヶ峰 ナナカマド 紅葉


剣ヶ峰を見上げるだけでなく、見下ろす方向でも。

乗鞍岳 紅葉


宝徳霊神バス停から登山道へ

宝徳霊神バス停のところで右手から登山道が車道にぶつかります。位ヶ原山荘のところで右手に入った登山道はここに出てきます。登山道といっても、ぱっと見には水が流れていない川に見えるかもしれません。具体的なその場所はこちら。


後戻りする形になりますが、この登山道を位ヶ原山荘方向に進みます。傾斜はそれほどないのですが、岩がごろごろしているので歩きづらく注意が必要です。その登山道を少し進んだところでバス停・車道のほうを振り返るとこんな感じです。登山道の様子がよくわかると思います。

宝徳霊神 バス停 登山道

歩きづらい道をしばらく我慢して進むと、急に視界が開けます。位ヶ原山荘から見上げていた黄葉・紅葉の斜面の真っただ中に飛び込んだ形です。

乗鞍 位ヶ原 紅葉 黄葉

車道を歩いているだけでは見ることのできない景色です。ポイントとなるナナカマドの木もいくつかあるので、それをうまく使いながら。

乗鞍 位ヶ原 紅葉 ナナカマド


位ヶ原の黄葉・紅葉を堪能したら、先ほどの登山道を戻り宝徳霊神バス停のところから車道に復帰します。


肩ノ小屋口から富士見岳経由、畳平

再び車道を畳平方面へ登っていきます。その先すぐで再び登山道が右に分岐します。登山道を行ってショートカットしても、車道をのんびり進んでもどちらでもいいと思います。森林限界に近付いているのでダケカンバはもうなく、ナナカマドの木も少なくなっているので撮影スポットは見つけづらくなります。

それでもお薦めコースとしては肩ノ小屋口から肩ノ小屋へ登り、そこから右手の富士見岳のピークを目指します。もう周りには紅葉となる木はありませんが、その代わりに位ヶ原を見下ろすことができます。

乗鞍 富士見岳 位ヶ原 紅葉 黄葉


少しアップ気味に撮れば位ヶ原で紅葉を楽しむ人たちも見えます。

乗鞍 富士見岳 位ヶ原 紅葉 黄葉


出発点の位ヶ原山荘も見えます。まわりのダケカンバの黄葉が見事なのがわかります。出発時にはこれを下から見上げていたことになります。

乗鞍 富士見岳 位ヶ原山荘 紅葉 黄葉


富士見岳まで来ればゴールの畳平はすぐそこです。畳平からバスに乗って乗鞍高原へ戻りましょう。

畳平 富士見岳


まとめ

紅葉というと一般にはモミジのイメージですが、高い山ならではのナナカマドの紅葉とダケカンバの黄葉、そして雄大な山々の眺めというものは素晴らしいものがあります。そのような風景をハードな登山なしに見ることができる場所が乗鞍岳位ヶ原だと思います。(それでもこのコースを写真を撮りながら歩くと4時間ぐらいはかかりますが。。)

紅葉を綺麗な色付きで見ることができるかはその年の夏から秋にかけての気候に大きく影響されます。夏に十分な日照があったか、程よい降雨があったかといったことがその条件となります。さらにはせっかくいい色づきで進んでいても気温が急に下がって霜が降りるといい感じに赤くなっていた葉が一晩で茶色に枯れてしまうこともあります。現地の紅葉情報と先の天気・気温の予報を見ながら下すタイミングの判断は毎年悩ましいものです。

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