三連休のときに撮影したアンタレス付近ですが、画像処理途中経過です。ようやくモザイクの位置合わせ・色合わせまで終わりました。位置合わせは Photoshop パペットワープ機能のおかげでそれほど苦労しないのですが、色合わせが大変です。この画像は色合わせ用の強調レイヤーが入った状態です。
撮影にはAP赤道儀を用いたので手動導入による位置合わせでしたが、まずまずの結果でした。一番左下のコマが若干内側に入ってしまったぐらいですね。このコマは最後の撮影で薄明開始まで時間の余裕がなくなってきたので位置の微調整をせずに撮影開始したという事情はあります。
フラット処理を行った段階で輝度・色の傾斜が結構あることに気づいいてフラット画像に問題あったのかと思いフラット撮影からやり直したのですが、結局元画像から傾斜があることがわかりました。光害カブリで地表に向かって背景の明るさや色合いに傾斜があるのは普通なのですが、今回はその傾斜が直線的でなかったりと変な出方をしていました。そのためにコマどうしの色合わせの手間がさらに大変でした。
コマ同士の輝度・色合いが一致した後は最後の仕上げにPhotoshopのレイヤー自動合成機能を使います。対象となるレイヤーをすべて選択した状態から、編集メニューにある"レイヤーを自動合成"を選びます。そうするとコマ同士の境界を自動で綺麗に仕上げてくれます。多少の不一致は修正してくれます。
同じく編集メニューにあるレイヤー自動整列はレイヤーの位置合わせを自動で行う機能で、こちらとレイヤー自動合成を続けて実施すれば"Photomerge"機能と同等ですが、自動整列はうまくいかないことが多いので私はほとんど使いません。また自動合成機能は繋ぎ目だけは綺麗に処理してくれますが、コマ全体で見たときの色や明るさの違いまでは合わせてくれないので、使用前にきちんと合わせておく必要があります。
強調レイヤーを抜いた画像です。現像時にカラーバランスを整えただけでコントラストの強調などは入れていない状態に相当します。ここからは通常撮影と同様に星雲を強調していく処理となります。
Author:TK_Starlight
綺麗な眺めに魅かれて星空・風景・花などの写真を撮っています。
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