先日のキヤノンからの新製品発表に続いて、こちらも噂通りニコンからエントリークラスのフルサイズミラーレスカメラ Z5が発表されました。
カメラ本体の大きさはZ6と同じですが、同時発表された新レンズ、24-50mm f/4-6.3と組み合わせるとコンパクトなサイズで気軽に使えそうです。
スペックを見てみると、私として注目するのは以下の2点です。
USB給電については"待望の"と言っていいと思います。まじめなニコンらしく公式にサポートするモバイルバッテリーについての情報もあります。
AnkerのUSB C PD 26800mAhのものですね。
Anker PowerCore+ 26800 PD 45W (26800mAh 2ポート 超大容量 モバイルバッテリー)【PSE認証済 / Power Delivery対応 / USB-C入出力ポート / USB-C急速充電器付属】iPhone / iPad / Android 他各種対応一方でセンサーについてはちょっと気になります。DPReviewにCanon EOS R6のISO比較用画像も掲載されたので、そちらを使って、Canon EOS R6/R、Nikon Z6/D750の4機種でISO3200の画像を比較しました。
もちろんこれだけで比較できるわけではないのですが、ぱっと見では、ノイズの少ない順に EOS R6 = Nikon Z6 > D750 > EOS R という感じがします。もちろん画素数の少ない方が有利ということがあるので、EOS Rがノイズが多く見えるのは仕方がないですね。
一方で画素数が少ないこともありノイズに有利なEOS R6ですが、長らくキヤノンカメラ・センサーの弱点と言われていたダイナミックレンジが改善されているということで、そちらの評価情報が待たれます。
天体撮影を考えると、とくに望遠鏡にカメラを取り付けての直焦点撮影では強い画像処理が必要になりますからノイズ耐性が気になってくるところです。ノイズ耐性を評価するのも簡単ではないのですが、一つの方法はダークノイズの比較です。D750は以前に所有していたのでそのときにダークノイズを調べたことがあるのですが、そのときに気になったのはノイズレベルそのものより、画像の左半分と右半分で特性が異なっているように見えたことでした。わかりにくいかもしれませんが、下の画像にはその違いが出ています。
これを見るとD750のセンサーはアンプ回路が左右で分かれているのか、ひょっとしたら2つ別々のセンサーを貼り合わせてフルサイズの大きさにしているのでは?と思えます。一般撮影や星野写真ではそれで問題があるとは思いませんが、強調処理をする直焦点撮影ではどうなるのか少し心配になるところで、もしZ5も同じような製法でのセンサーだったら、と思ってしまいますね。
エントリークラスということで販売価格も注目されています。事前の噂ではレンズキットで$1,400、つまり15万円ぐらいという観測が流れていたのですが、販売開始時点ではレンズキット20万円弱、ボディ単体で16万円台半ばとなっているようです。もちろんここから時間とともに下がっていくことは間違いないとは思います。
ただ現在はZ6などでキャッシュバックキャンペーンをやっており、それを使うとZ6のレンズキットで実質同等の20万円となります。レンズの違い、FTZマウントアダプターが付いてくることを考えるとZ6の方が安いぐらいと言えるかもしれません。24-50mm f/4-6.3レンズは確かにコンパクトでズームレンジも使いやすそうではあるのですが、最短撮影距離35cmと、24-70mm f4レンズの最短撮影距離30cmより少し劣っているのが残念なところで、私の場合はトレッキングなどのときに24-50mm f/4-6.3レンズだけで済ますということは厳しそうで、この点からもZ6レンズキットの方がポイントが高いです。
USB給電に対応したフルサイズ・エントリークラスのカメラが出てくるということでかなり期待していたのですが、少なくともキャッシュバックキャンペーンが行われている間は個人的にお薦めはZ6の方になりますね。もちろんZ5の販売価格が一気に下がってきてレンズキットで15,6万円、ボディで13万円ぐらいとなれば話は違ってきます。
ただそれでもZマウントレンズのラインナップを揃えるのが重要ですね。ニコン単体ではスピードに限界があるのは明らかでレンズメーカーの参入が強く望まれるところだと思います。
Author:TK_Starlight
綺麗な眺めに魅かれて星空・風景・花などの写真を撮っています。
コメント